はりま酒文化ツーリズム

三宅酒造

三宅酒造

先人から引き継いだ伝統に、時代にあわせた味を加え、
酒米どころならではの美酒を追求する。

加西市は酒造りには最適の環境ですね。

三宅酒造
酒類研究所での勤務歴もあるという6代目、
三宅新一郎代表取締役

加西市は山田錦をはじめ、兵庫夢錦や五百万石など、質のよい酒米が豊富に収穫できる、日本一の酒米どころと言っていいでしょう。

良質な酒米ももちろんですが、加えて大切なのが水です。
丹波の山々を水源とした清冽な伏流水が使用できるこの環境は、本当に酒造りには最適だと思います。

弊社は江戸時代後期の文政2年(1819年)に創業しました。
以来、米と水、人にこだわった昔ながらの手造りの製法で日本酒を造り続けています。

歴史をさかのぼりますと、弊社はもともと江戸幕府領の大庄屋を兼ねており、諸藩、旗本との酒米取引も行っていたとのこと。
そういった経緯があって、酒造りがはじまったのだと思います。

酒造りをしておりました蔵もまだ残っております。
200年は経っていますが、修繕や補強をしながら、いまだ現役ですよ。

酒造りのこだわりを教えてください。

三宅酒造
蔵の2階にある木枠の滑車「八重巻」。
酒を搾る時に使う、重たい石を吊り上げるための道具。

酒米の産地だからこそ、酒米選びにはこだわっていますね。
山田錦で有名な多可町の農家さんと栽培契約を結んで、有機米を作ってもらっています。

有機米は稲の背が高く栽培は難しいのですが、それでも無農薬で安心・安全な酒米を大切にしたいですね。
この有機米は国の登録認定機関から、有機農産物であることを示す「有機JAS」の認定もいただいています。

このこだわりの有機米を仕込んでくれるのは、長いつきあいをしている但馬杜氏たち蔵人。
長期熟成の伝統の技で、一本一本を丁寧に、美酒に仕上げてくれます。

私は彼らを信頼しておりますので、酒造りに関しては一切口をはさみません。

代表銘柄「菊日本」はどんなお酒ですか?

三宅酒造
ベテランの但馬杜氏によって仕込まれた酒が眠るタンク。
長期熟成により旨みや味を調整する。

私で6代目なのですが、4代目当主が菊作りの名人だったことから、名付けたと聞いています。
うちのお酒は、はやりの淡麗辛口とは逆の、味のしっかりとした昔ながらの日本酒。

この地域は内陸で、生の魚は手に入りにくい場所。昔から、しめサバや鯖寿司などが好まれてきた地域です。
そういった酸味のある味の濃い料理にも負けない味の日本酒だと思います。

地域の食文化や風土にあわせた、いわゆる「田舎酒」です。
平成23、24年には全国新酒鑑評会で、連続して金賞をいただきました。

これからはどんな展開を考えていますか?

三宅酒造
昭和初期に行われた鑑評会での優秀賞の受賞。
蔵元の歴史を感じさせる貴重な資料だ。

今まで続けさせてもらってきた酒造りですから、これからも歴史や伝統を大事に続けていきたいと思っています。

少し前になりますが、酒屋さんとのコラボレーションで、山田錦の有機米を使って「北はりま夢街道」という純米吟醸酒を造りました。
こういった取り組みもおもしろいと思っています。

もっと販路を拡大するとか、杜氏のこととか、考えることはたくさんあるように思いますが、今までのやり方をできるだけ継承できるよう励んでいきたいなと思っています。